どろぬま珈琲 マル秘メモ

完全初心者が家庭用エスプレッソマシンでラテアートを習得するための備忘録

【連載記事】家庭用エスプレッソマシンでラテアートへの道~準備編~第2回「少しずつ欲が出てお店クオリティやラテアートを求めだすも…」【全20回】

完全初心者が家庭用マシンでラテアート向けの泡粒の見えないレベルでクリーミーなフォームミルクを作れるようになったマル秘テクニックと全使用機材公開(全20回)

この連載記事に向いている方

  • これから家庭用エスプレッソマシンを購入してラテアートもしてみたい予備軍の方
  • すでに家庭用マシンは購入済みでどうしてもスチームミルクをうまく作れない方
  • デロンギ社製のエスプレッソマシン(特にECP3220J系)に興味のある方および所有者
  • 長文でも読破してやるぜという意気込みの方

この連載記事に向いていない方

  • ラテアートの注ぎの技術を学びたい方
  • 業務用マシンを使っている方
  • 長文にどうしても耐えられない方

~準備編~第2回「少しずつ欲が出てお店クオリティやラテアートを求めだすも…」

最初はオシャレなライフスタイルを手に入れたい一心で購入したエスプレッソマシンでしたが、人間の慣れとは恐ろしいもので、自宅でエスプレッソを飲めるのが当たり前になってくると、次第に欲が出てきてお店(カフェ)とのクオリティの違いが気になってきます。

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本格カフェのエスプレッソのイメージ

まあ、薄々気付いてはいたんですよね。レストランとかの食後に出される濃厚トロリなエスプレッソと比べると、うちで淹れるものはどうにもシャバシャバした水っぽさがあるなあとか。未使用のまま数ヶ月は放置していたけれども、このミルクフローサー(フロッサー?)とかいう部品は、あれか、ふわふわモコモコのカプチーノを家でも飲めるようになるやつか!とか(今頃気づいたんか、ワレ!)。

さあ、一度細かいところが気になりだしたらもう後には戻れません。

 

まずは漠然とエスプレッソのクオリティを上げてみようということで闇雲ながら手を付けてみたのが豆の鮮度問題。コーヒー豆はいつも粉で大量買いしていたのですが、どうやら豆のままより空気に触れる表面積が多いために、どんどん酸化して風味が落ちていくんだそうです。それなら直前に粉にすればいいんじゃね?という安直さで電動ミルを検討することに。

 

当初はコスパが良いので有名らしいボンマック社の「BM-250N」から、

当時人気過ぎて品切れ続出だった高性能なカリタ社の「ナイスカットG」や

勢い余って同社・業務用の高級ミル「ネクストG」まで検討

してしまいましたが、最終的に行き着いたのは中国上海の気鋭メーカー・タイムモア社が作っている手動式のミル「SLIM」なるもの。

えー電動じゃないと毎回大変じゃないの?いやいや、これが相当にスグレモノで、クチコミによれば軽く10万円以上はする業務用電動ミルと同等かそれ以上豆の粒度(=粒の大きさ)を揃えられるという世界最高峰のドイツ製ハンドミルコマンダンテと比べても見劣りしない性能の臼刃を使用)だというじゃないですか。それも半値以下で。

更には半端な電動ミルより高級ハンドミルの方が性能は上らしいとの情報もあり即決。さっそく取り寄せてガリガリと使ってみたところ、キタキタキター!カフェに入った時に漂うあのお店全体を満たすような芳ばしい珈琲の香り。これですよ!欲しかったのは。QOLも爆上げです!ちょっと手がしんどいけど(やっぱり大変なんかい!)。

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削り出し&アルマイト加工のメタリックボディが男心をくすぐるタイムモア社「SLIM」

ミルはお部屋を満たす(ちょっと言い過ぎ?)アロマという副産物だけでなく、密かに狙っていたエスプレッソの風味向上にも効果大でした。元々管理が悪かったのもあるかもしれませんが、今まで買っていた粉タイプでは日に日に風味が落ちていたところが、ハンドミル導入後ある程度日が経った豆で飲んでも「あ、まだ全然イケる!」と、まさに賞味期限が一気に伸びたような感覚。それにミルはドリップ用途であれば粒度を調整して豆の種類や焙煎度に合った抽出を狙えるので、ハンドドリップなんかをする人には一石二鳥のイケてるツールと言えますので結構オススメです。

 

次回「準備編・第3回(ミルクフローサーの泡、なんか粗くね?こんなんアート無理やろ…)」へ続く・・・

 

【連載記事】家庭用エスプレッソマシンでラテアートへの道~準備編~第1回「初の家庭用エスプレッソマシン購入~初期段階での満足」【全20回】

完全初心者が家庭用マシンでラテアート向けの泡粒の見えないレベルでクリーミーなフォームミルクを作れるようになったマル秘テクニックと全使用機材公開(全20回)

この連載記事に向いている方

  • これから家庭用エスプレッソマシンを購入してラテアートもしてみたい予備軍の方
  • すでに家庭用マシンは購入済みでどうしてもスチームミルクをうまく作れない方
  • デロンギ社製のエスプレッソマシン(特にECP3220J系)に興味のある方および所有者
  • 長文でも読破してやるぜという意気込みの方

この連載記事に向いていない方

  • ラテアートの注ぎの技術を学びたい方
  • 業務用マシンを使っている方
  • 長文にどうしても耐えられない方

~準備編~第1回「初の家庭用エスプレッソマシン購入~初期段階での満足」

第0回で記したように、筆者が初めて購入した家庭用エスプレッソマシンはデロンギ社製の「ECP3220J(2018年8月22日発売)という比較的新しい機種です。なぜそれを選んだかと言うと、

  1. エスプレッソの本場イタリアのメーカーであること=なんとなくオシャレ
  2. 日本国内で機種のラインナップが豊富であること=人気のメーカーっぽい?
  3. 当時の普及価格帯では最新モデルであること=機能性が高そう
  4. クチコミ界隈で初心者にオススメと謳われている=最初は安牌(あんぱい)だよね

実は意外と最後の4.がダメ押しだったりします。我々初心者は「オススメ」とか「ランキング◯位」とかに弱いんですよね(笑)仮にそれがバイアスのかかった提灯記事であっても予備知識ゼロでは見破れようはずもなく(汗)

 

ただ今思えばの結果から申しますと、なんだかんだ課題やクセの多い機種ではありますが、この価格で考えれば、豆さえ買ってくれば手軽にお店のように美味しいエスプレッソは飲めるわ、工夫次第でラテアートも満足に出来るわで非常にコストパフォーマンスの高い商品だと思います。本当はデディカ(EC680M)というビジュアル系のオシャレな機種も欲しかったのですが、大幅に予算オーバーなこと、今となっては選ばなくて良かった深い訳もある(先々後述)ことなどから、ECP3220Jは当時のベストバイだったと今でも考えています。

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今も筆者の愛機ECP3220J(実物)

 

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ただ、そう簡単に満足し続けられるほど人間の感覚もエスプレッソの世界も甘くはありませんでした・・・。

 

次回「準備編・第2回(少しずつ欲が出てお店クオリティやラテアートを求めだすも…)へ続く・・・

 

【連載記事】家庭用エスプレッソマシンでラテアートへの道~準備編~第0回「泥沼脱出のすヽめ」【全20回】

完全初心者が家庭用マシンでラテアート向けの泡粒の見えないレベルでクリーミーなフォームミルクを作れるようになったマル秘テクニックと全使用機材公開(全20回)

この連載記事に向いている方

  • これから家庭用エスプレッソマシンを購入してラテアートもしてみたい予備軍の方
  • すでに家庭用マシンは購入済みでどうしてもスチームミルクをうまく作れない方
  • デロンギ社製のエスプレッソマシン(特にECP3220J系)に興味のある方および所有者
  • 長文でも読破してやるぜという意気込みの方

この連載記事に向いていない方

  • ラテアートの注ぎの技術を学びたい方
  • 業務用マシンを使っている方
  • 長文にどうしても耐えられない方

~準備編~第0回「泥沼脱出のすヽめ」

 

世の中のエスプレッソ系ブログには「完全初心者向け」の記事が少なぁい!(古)

もうね、怒り新党ですよ。
こちとら知識ゼロの経験ゼロで手っ取り早くトロトロ濃厚エスプレッソとふわふわクリーミーなカフェラテ・カプチーノを家で気軽に飲みたいだけなんじゃ、ボケェ!(錯乱)

それが準備だけで2年もかかるってどういうこと!?馬鹿なの?死ぬの?

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飲みたいカプチーノのイメージ

※この記事はズブの素人家庭用エスプレッソマシンデロンギ社製ECP3220J)購入から独学2年がかりで何度も迷走しつつ、やっとの思いでラテアート向けの(泡粒を視認できないレベルの)クリーミーなミルクスチームを狙って出来るようになった余りの嬉しさと、同じように迷える子羊になるかもしれない将来のホームバリスタさん達へ少しでも有用な情報を遺(のこ)すべく多少過熱気味に筆を執っています。

 

 

これから発信していく全20回の連載記事は自分がラテアートを作る前の準備段階で辿った経緯です。大事なことなので2回言います。あくまで「準備段階」です。つまりエスプレッソ抽出準備〜ミルクスチーム完了時点までのヒントが延々と書かれていることになります。従ってラテアートの注ぎの技術面については一切記述がありませんので予めご留意ください。

さて、ラテアートの解説記事の多くは一般向けであるために基本に則ってセオリー通りに解説されているものがほとんど内容は素晴らしいものばかり)で、制約の多い家庭用エスプレッソマシン利用者が知らずにハマってしまうであろう「(準備段階で)失敗を繰り返してしまう泥沼の部分」にはあまり焦点が当てられていません。

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うっかり泥沼にハマる我ら初心者

エスプレッソマシンと言えば、コロナ禍のステイホームが家庭用機の普及を後押ししたそうで、ラテアートを独学する方も同様に増えたことが予想されますが、そういったカジュアル寄りの初心者さんたちにとって、万以上はする家庭用マシンってやっぱり高額な投資ですよね。思い切って買った後にまさかラテアートをする上での「家庭用ならではの」越えがたい障害が存在するなんてきっと思いも寄らないはずです。

 

購入後にウキウキ気分でラテアートの練習を始めたとしても、例えば「スチームミルクを作ると毎回大粒の泡だらけのボソボソで思っていたのと違う」といった問題にぶち当たります。初心者はそこで初めてどうにかしようと手探り状態で情報収集に奔走するわけですが、いざネット検索して見つかるのは「スチームノズルとミルク液面の距離に注意!」「ミルクの温度は65度を超えてはダメ!」といった一般的なセオリー通りの情報ばかり。識者の皆さんの言わんとしていること自体は至極まともで頭では理解できるのですが、それらの情報に従ったつもりで何度試しても結果がバラついて一向に安定しないとなれば、自身へのやるせない無力感と苛立ちは募る一方です。

 

ここでやっかいなのは、初心者はトラブルの初期段階で「問題が何なのか(または何由来か)を客観的に認識できない」ために「主観による不正確な関連ワードで検索するしかない」ということです。それゆえに具体性のある情報にたどり着けないでいる中でたまたまトラブルシューティング系のページで「泡だらけ」「ボソボソ」なんていかにも一致していそうなキーワードを見かけてしまえば、そりゃ解決法がそのページに載っている手法に違いないと信じ込むのも無理はありません(というか、すがれる情報がそこにしか無いんですから)。しかし、実はそれが問題解決に向けて誤ったアプローチで進む一因となってしまっていることには注意しなければなりません(=泥沼化の一歩目)。

 

それに泥沼にハマった初心者はおそらくですが、「格安の家庭用マシンでもラテアートは出来る!」といった先人たちの言葉を信じるあまり、「悪いのは全て自分の技術と経験不足だ」と思い込んでしまってはいないでしょうか。かく言う自分が最後の最後までそうでした。なぜならコーヒー系YouTuberさん達の実演動画を見れば皆さんホントに出来て(いるように見え)ますからね。だからなおさら自分の機材を疑うことなんてついぞしなかったわけです。

 

もちろん経験者のスキルを前にして謙虚であろうとすることは悪いことではありませんが、あくまで弘法筆を選ばずです。出来る人は多少の性能的な枷があっても体系的な知識と経験値を駆使して何とかしてしまうのでしょう。

それに自らにとっては仮に高い投資をしたエスプレッソマシンであったとしても機能・性能面で疑うべきところは疑うという徹底してドライなスタンスがラテアートを作る上では早道です。たかが嗜好品にくどくどと何言ってんだとか言われそうですが、今さら後に引けない我々初心者は必死なんです(笑)

 

さて、長々書いてきましたが、そうやって泥沼にハマってもめげずに調べ続け、ここに辿り着いた志の高い初心者の皆さん。安心してください。乗り越えるべき大きな問題があるのは皆さんではなく家庭用エスプレッソマシンの方(及び環境面)です。ミルクの泡だらけもボソボソも全てが人のミスや技術不足によるものではありません。これまで泥沼の中でも頑張れた人は、少なくとも筆者使用のデロンギECP3220J一定の条件(後述)を満たす家庭用マシンならば、わざわざ買い替えることなく少しの知識少しの機材の追加ラテアートに最適なクオリティのスチームミルクを仕上げられます!

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滑らかなスチームミルクのイメージ

この連載では何も知らずに2年間も迷走しまくった泥沼王こと筆者だからこそ伝えられる、「ラテアート完全初心者」が「最初に気が付くべき」「家庭用エスプレッソマシンの制約とそれによって「ハマるドツボ」とそれらを「乗り越え得る工夫と対策」を具にお伝えしたいと思います。

※環境によってはどうしても機材への投資が数千円単位で必要になる点を予めご理解くださいm(_ _)m

 

次回「準備編・第1回(初の家庭用エスプレッソマシン購入~初期段階での満足)」へ続く・・・

 

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